■退職予定者の年休請求どうする?

年次有給休暇は、労働者が取得時季を指定すれば効力を発揮し、使用者の許可・承認がかかわる余地はない。
わずかに「始業の正常な運営を妨げるときに使用者は時季変更権を行使できる」とされているものの、時季指定権には到底太刀打ちできる効力はない。
使用者を悩ます年休取得の最たるものは、退職予定者が、留保分すべてを取得した後に辞めるということだろう。
退職が予定されていても、未だ自社に在職中なので退職時まで年休を取得する権利を有するから、当該労働者は事由に行使できる。きっちり年休日を見込んで退職願いを出した場合、事務引継ぎ等のため出社する余地がなくなるが、このような年休の取り方は権利の濫用とも思われるが、時季変更権の行使は在職中に限られるため事実上できないし、権利の濫用も否定されている。
使用者には残念ながら打つ手はない。